昨夜は、強風にまじり雪が舞っていましたが、
今日は、朝から晴天です。
 渡り鳥たちの北帰行が始まりました。
いつもより二十日程、早いのではないでしょうか。
雪の融け始めた田んぼには、
旅の途中の白鳥や雁やカモたち。
春の風景です。
光線が強くなり、津軽は春の陽射しに包まれています。

  ことしの東京の春は、北国の春とたいへん似ています。
 雪溶けのしずくの音が、絶えず聞えるからです。
 上の女の子は、しきりに足袋を脱ぎたがります。
 ことしの東京の雪は、四十年振りの大雪なのだそうですね。
 私が東京へ来てから、もうかれこれ十五年くらいに
 なりますが、こんな大雪に遭った記憶はありません。
 雪が溶けると同時に、花が咲きはじめるなんて、
 まるで、北国の春と同じですね。いながらにして
 故郷に疎開したような気持ちになれるのも、
 この大雪のおかげでした。
 いま、上の女の子が、はだしにカッコをはいて
 雪溶けの道を、その母に連れられて銭湯に出かけました。
 きょうは、空襲が無いようです。
                                            太宰治『春』 

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