連日の暑さの中、立秋が過ぎていた。 
昨日は、久しぶりの涼風が心地よかった。
しかし、台風の影響なのか、お盆には、
また暑さが戻ってくる予報。
 ねぶたの終わりと共に、秋の虫が鳴き始めた。
ちょうど今頃になると、太宰の作品『ア、秋』を
思い出す。
猛暑の中に見え隠れする秋の気配。

 秋ハ夏ト同時ニヤッテ来ル。と書いてある。
 夏の中に、秋がこっそり隠れて、もはや来ているのであるが、

人は、炎熱にだまされて、それを見破ることが出来ぬ。

耳を澄まして注意をしていると、夏になると同時に、

虫が鳴いているのだし、庭に気をくばって見ていると、

桔梗の花も、夏になるとすぐ咲いているのを発見するし、

蜻蛉だって、もともと夏の虫なんだし、

柿も夏のうちにちゃんと実を結んでいるのだ。
 秋は、ずるい悪魔だ。夏のうちに全部、身支度をととのえて、

せせら笑ってしゃがんでいる。僕くらいの炯眼の詩人になると、

それを見破ることができる。家の者が、夏をよろこび海へ行こうか、

山へ行こうかなど、はしゃいで言っているのを見ると、

ふびんに思う。もう秋が夏と一緒に忍び込んで来ているのに。

秋は、根強い曲者である。

                    太宰治『ア、秋』


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 先日、初めて蜻蛉を見た。
トンボに似ているといえば似ているウスバカゲロウ。
昔よく見かけたクサカゲロウは、
どういうわけか、最近見かけなくなった。

 じりじりとした炎天下に疲れた身体に、
秋の虫たちの声が涼しく響いてくる。



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