昨日は、霰が降りました。
とうとう初冬です。
例年だと、11月の初め頃なのですが、
今年は、やや早いようです。
霰が降る時や、雪が降る時は、
冷え込み具合で、何となく
そろそろかも、という予感がよぎります。
里の紅葉は、始まったばかり。
緑と紅と黄色が織りなす里の錦。
春の萌黄色から初夏の新緑、夏の深緑、
そして一年を締めくくる紅と黄色。
そろそろ、木々たちの冬休み。
私は、十年振りに故郷の土を踏んでみた。わびしい土地であった。凍土 の感じだった。毎年毎年、地下何尺か迄 こおるので、土がふくれ上って、白っちゃけてしまったという感じであった。家も木も、土も、洗い晒 されているような感じがするのである。路は白く乾いて、踏み歩いても足の裏の反応は少しも無い。ひどく、たより無い感じだ。
「お墓。」と誰か、低く言った。それだけで皆に了解出来た。四人は黙って、まっすぐにお寺へ行った。そうして、父の墓を拝んだ。墓の傍の栗の大木は、昔のままだった。
「お墓。」と誰か、低く言った。それだけで皆に了解出来た。四人は黙って、まっすぐにお寺へ行った。そうして、父の墓を拝んだ。墓の傍の栗の大木は、昔のままだった。
太宰 治『帰去来』
店頭には、赤いポインセチアが並び始めました。
もう少しで、クリスマス。
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