気温の低下と共に、里も紅や黄色に色づいて
きました。落葉の季節です。
 風がふうっと吹くたびに、
枯葉がカサカサと音をたてて
地面を覆いつくします。
季節は晩秋、そろそろ霰が降る頃です。


  という二字と無筆の親は言い。この川柳は、あわれである。
 「どこへ行って、何をするにしても、親という二字だけは忘れないでくれよ。」
 「チャンや。親という字は一字だよ。」
 「うんまあ、仮りに一字が三字であってもさ。」
  この教訓は、駄目である。

  しかし私は、いま、ここで柳多留の解説を試みようとしているのではない。
 実は、こないだる無筆の親にい、こんな川柳などを、ふっと思い出した
 というだけの事なのである。
                          太宰治『親という二字』

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