夏らしい暑さになってきました。
一斉に鳴く蝉の音が、耳に響きます。
7月中にしか鳴かないヒグラシが、
夕方に涼を運んでくれます。
以上挙げた二十五箇所の中で、私には千葉船橋町の家が最も愛着が深かった。
私はそこで、「ダス・ゲマイネ」というのや、また「虚構の春」などという作品を
書いた。どうしてもその家から引き上げなければならなくなった日に、私は、たのむ!
もう一晩この家に寝かせて下さい、玄関の夾竹桃 も僕が植えたのだ、
庭の青桐 も僕が植えたのだ、と或る人にたのんで手放しで泣いてしまったのを忘れていない。
太宰 治『十五年間』
「くには、青森です。夾竹桃などめずらしいのです。私には、ま夏の花がいいようです。
ねむ。百日紅 。葵 。日まわり。夾竹桃。蓮 。それから、鬼百合。夏菊。どくだみ。
みんな好きです。ただ、槿だけは、きらいです。」
私は自分が浮き浮きとたくさんの花の名をかぞえあげたことに腹を立てていた。
私は自分が浮き浮きとたくさんの花の名をかぞえあげたことに腹を立てていた。
不覚だ! それきり、ふっと一ことも口をきかなかった。
太宰 治『めくら草紙』
記念館の近くで、鉢植えの夾竹桃を見かけました。
夾竹桃を見かけると、太宰を思い出します。
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