今年の春は、まるで台風のような風が吹き荒れる日が多く
あっという間に桜が散ってしまいました

連休中久しぶりに弘前公園へ出かけたんですがすでに葉桜
満開の桜は、仕事帰りに芦野公園を貫く県道の車窓から二度ほど

葉桜の季節になると読みたくなるのが「葉桜と魔笛」
  紗久楽さわさんの絵による素敵な本も出ています

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         「葉桜と魔笛」 太宰治+紗久楽さわ 立東舎刊

「姉さん、あたし知っているのよ。」妹は、澄
んだ声でそう呟き、「ありがとう、姉さん、これ、姉さんが書いたのね。」

 私は、あまりの恥ずかしさに、その手紙、千々に引き裂いて、自分の髪をくしゃくしゃ引き毟ってしまいたく思いました。いても立ってもおられぬ、とはあんな思いを指して言うのでしょう。私が書いたのだ。妹の苦しみを見かねて、私が、これから毎日、M・Tの筆跡を真似て、妹の死ぬる日まで、手紙を書き、下手な和歌を、苦心してつくり、それから晩の六時には、こっそり塀の外へ出て、口笛吹こうと思っていたのです。

 恥かしかった。下手な歌みたいなものまで書いて、恥ずかしゅうございました。身も世も、あらぬ思いで、私は、すぐには返事も、できませんでした。       「葉桜と魔笛」より